【パニック映画の最高傑作!】ポールニューマン・スティーブマックイーン主演高層ビルパニック・タワーリングインフェルノについて

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災害や事件など、危機的な状況に直面した人たちが、その緊張感や恐怖感のなかでどのように行動するかを描くのが、パニック映画。

リアルで迫力のある映像や音響効果がすばらしいだけでなく、自分自身が同じ状況に置かれた場合にどうするかを考えることによって、そのリアリティに引き込まれます。

この記事では、長年にわたってパニック映画の最高峰と評価され続けている「タワーリングインフェルノ」について解説します。

パニック映画の最高傑作!タワーリングインフェルノについて

今回は、ビル火災映画の金字塔とも言える映画の紹介です。

パニック映画自体は、1900年初期のころよりその要素を含む映画は存在しました。

しかし、パニック映画というジャンルを確立する重要な映画として今回紹介するこのタワーリングインフェルノは役を果たしました。

この映画が、今も高く評価され大ヒットした理由として大きく3つの理由があると考えます。

【画像:タワーリング・インフェルノ : あんましおんもんない【映画感想文】

理由その1:大俳優総出演

次の記事で詳しく紹介しますが、出演している俳優陣が現在では、考えられない俳優陣を集めました。

現在ならスケジュールを調整するのは、ほぼ無理な俳優陣を集めてきてこの作品に出演しました。

出演した俳優たちの顔ぶれを見れば、有名作品に共演した俳優が多数出演しています。

「慕情」のウィリアム・ホールデンとジェニファー・ジョンズや「華麗なる賭け」のフェイ・ダナウェイとスティーブ・マックイーンなどなどです。

それらの名優が、火花を散らした熱演は、パニック映画特有の人間ドラマを描き出す際には大変有効です。

理由その2:シナリオの良さ

この映画、これも後にご紹介しますが、ハリウッドの2大映画会社が同じ企画を持っていて、一方はパニックスペクタル重視でもう一方は、出演者の人間ドラマ重視の企画でした。

これら両方をうまく融合し見ごたえのある作品になりました。

理由その3:リアリティの高さ

この作品、今から半世紀前にできた作品ですが、今見ても見ごたえのある特撮が屈指されています。

それだけでなく、「タワーリングインフェルノ」は、1970年代に大きな反響を呼んだヒット作です。

この映画が大成功を収めた背景には、上映された時期と同じくして、世界中でビル火災が多発していたことが関係しています。

【画像:大然閣飯店火災事故 – 维基百科

特に、この映画がちょうど公開されたころ、ブラジルのサンパウロで発生した、ジョエルマビル火災は、「タワーリングインフェルノ」とオーバーラップする箇所が多々ありました。

【画像:【ブラジル】1974年サンパウロで起きたジョエルマビル大火災の映像 死者227名、負傷者500名

火災発生原因が、電気関係の機器からの発生、そして消火設備の不備、そして多数の死者、その死者の中にはビルからの転落死も多数出てこの辺りも「タワーリングインフェルノ」とオーバーラップします。

ニュースなどで報じられた悲劇的な大惨事の記憶と、インパクトのある映画の映像がリンクしたことで、時代を映す名作となったのです。

パニック映画の三巨頭であるタワーリングインフェルノ・ポセイドンアドベンチャー・タイタニック

「タワーリング・インフェルノ」と「ポセイドン・アドベンチャー」、「タイタニック」は、いずれも大規模な災害や危機的状況を描いたパニック映画です。

公開されたそれぞれの時代において大きな話題を呼びました。

3つの作品で、パニック映画の三巨頭と言われています。

「タワーリング・インフェルノ」は、ビルの安全性に対する懸念を描き、「ポセイドン・アドベンチャー」は、豪華客船の安全性に対する問題意識を投げかけ、「タイタニック」は、人間の偉大さと愚かさを描き、人々の心を打ちました。

3作品とも、迫力あるシーンやスリル溢れる展開だけでなく、危機的状況下における人間ドラマや愛の力などの描写を楽しめます。

配給会社はハリウッドの2大巨頭の20世紀フォックス・ワーナー・ブラザースの2社共同制作

ビル火災というテーマを扱ったパニック映画の傑作として、今でも取り上げられることの多い、「タワーリングインフェルノ」。

公開当時の日本でも、非常に好評を博しました。

【画像:20世紀フォックスがいよいよ「20世紀スタジオ」へ ロゴも「FOX」消え白黒の新デザインに

【画像:ワーナー ブラザース ジャパン 採用

この映画は、史上初めて「ワーナー・ブラザース」と「20世紀フォックス」が、共同で製作・配給した映画となりました。

制作当初、元々両社とも内容が、異なるビル火災映画の小説の企画を持っていました。

「ワーナー・ブラザース」は、『そびえたつ地獄(英語版)(原題:The Tower)』の映画化企画を購入しました。

一方、「20世紀フォックス」は、『タワーリング・インフェルノ(英語版)(原題:The Glass Inferno)』の映画化企画を購入しました。

内容的に似通っていたため、それぞれの会社で映画製作するより共同で制作した方が、予算の削減が図れることで共同制作をしました。

予算は削減されなしたが、今の時代でも、十分に迫力満載で、当時のレベルの高さに驚愕してしまう伝説的な作品です。

タワーリングインフェルノ・ポセイドンアドベンチャーの2作品で経営難だった20世紀フォックスを立て直した偉業!

映画「タワーリング・インフェルノ」は2社共同で制作されました。

こうして莫大な製作費をかけて、今まで制作されたパニック映画と比較にならない映画を製作しました。

その甲斐あってか、興行収入は、世界的な大ヒットによって、1億1600万ドルを記録しました。

この金額がいかに巨大か、当時資金難に陥っていた20世紀フォックス社の経営を立て直すことができたほどです。

【画像:「タワーリング・インフェルノ」パニック映画の最高峰 これからも加筆があります。

日本においても、名作として名高い「ゴッドファーザー」や「エクソシスト」を越える、36億4000万円の大ヒットを記録しており、今でもパニック映画の金字塔として、その名を残しています。

タワーリングインフェルノを鑑賞した人が病気になった理由は

これだけヒットした大作映画は、今では考えられない社会現象も引き起こしました。

それは、今では「タワーリング・インフェルノ病」といわれるものです。

それは当時、「タワーリングインフェルノ」を観たことで、高層ビルなどの高い所が苦手になってしまう人が続出したということがあります。

【画像:タワーリング・インフェルノ】あらすじと感想。ニューマンと …

【画像:20120304_2716139.jpg

巷では、この症状のことを「タワーリングインフェルノ病」と呼ぶようになり、社会的な話題になりました。

いろいろなところで話題になってしまうということは、この作品のクオリティが高いことの表れでもあります。

今の作品と比べても遜色ないレベルの高さに驚愕するばかりです。

ネタバレ「ダイハード」は、タワーリングインフェルノのシーンのパクリ!

これだけの大作映画になると、社会現象だけでなく後に制作される映画にも影響が出ました。

その中で、有名なのが「ダイハード」です。

1988年に公開された「ダイハード」は、「タワーリングインフェルノ」とたくさんの共通点があることから、パクリではないかと揶揄されることがあります。

【画像:ダイ・ハード』 | やりすぎ限界映画入門

【画像:タワーリング・インフェルノ 1974年 アメリカ | 私の備忘録(映画・TV・小説等のレビュー)

両作品とも、高層ビルを舞台とした、火災による危機的状況について描かれています。

「ダイハード」の監督である、ジョン・マクティアナンも「インスピレーションを受けた」と述べたことがあるのも興味深い点です。

しかし、「ダイハード」は、パニック映画というわけでなく、「タワーリングインフェルノ」のような状況下で、テロリストと戦うという要素が加わった、アクション映画です。

傑作である「タワーリングインフェルノ」の要素をさらに発展させて、よりスリルあふれる展開を楽しめるようにしたという面で、偉大な作品ともいえます。

タイトル「タワーリングインフェルノ」の意味

今回紹介している「タワーリングインフェルノ」ですが、このタイトルの意味はどのような物でしょうか?

調べてみると、「タワーリングインフェルノ」は、日本語に直訳すると「高層ビルの地獄」というニュアンスになります。

前半は英語で、後半はイタリア語のフレーズです。

高いところを意図する「タワー」と、奥深い地底を連想させる「インフェルノ」が組み合わさっているのが興味深いところ。

タワー内での地獄のような火事という意味だけでなく、人類が目指す高層建築を追い求めることで、地獄のような大惨事を引き起こしてしまうことも含まれます。

人類が、愚かにも欲望のままに歩んでしまっている結末を揶揄するとても深いネーミングだといえるでしょう。

原作について

さて、この映画ですが、上で「ワーナー・ブラザース」と「20世紀フォックス」が、共同で製作・配給した映画と紹介しました。

そこで、この映画は2つの小説をもとに製作されたことを述べました。

その原作について調べてみた。

ひとつは、1973年に出版された、リチャード・マーティン・スターンの「そびえたつ地獄(原題:The Tower)」です。

【画像:そびえたつ地獄 (1979年) (ハヤカワ文庫―NV)リチャード・M.スターン,井坂 清

ワーナー・ブラザーズ側は、この作品を原作に映画化を目指していました。

映画内の、隣のビルにロープを渡して救出されるシーンは、この小説が元になっています。

【画像:タワーリングインフェルノ (1975年) (Hayakawa novels)F.M.ロビンスン,平尾 圭吾

もう一方は、、1974年に出版された、トーマス・N・スコーティア、フランク・M・ロビンソンの「タワーリング・インフェルノ(原題:The Glass Inferno)」です。こちらは、20世紀フォックス側が映画化を目指していた作品です。

「タワーリングインフエルノ」について記事が長いので今回の記事は、映画の概要だけ集めました。
後は、次の記事でという形にしたいと考えています。

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    コメント

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